厳しい暑さが続きます。今日は、Fuj先生の指導日、先生も大汗をかいて練習会場に駆けつけてくださいました。
合奏指導では、「煙が目にしみる」「A列車で行こう」を。「煙が目にしみる」では、曲をよりよくするためのポイントとして、2nd・3rdの伴奏(アルペジオ)についてや、曲の終わりのトレモロの弾き方についてなど指導。「A列車で行こう」では、全体的に元気よく。その源は3rdにある。説明しにくいが、と言いながら実演いただきました。また、3rdの72小節目の最後の音(ド)をチョーキング(ベンド)するなどを指導。
独奏レッスンは、20周年の際に演奏する曲、及び2015年度ソレイユ共通独奏曲についてです。
「F.ソル/アンダンテ・ラルゴOp.5-5」(Ymg)
この曲には長前打音はないと思う。短前打音が正しいと思う。楽譜通りにスラーを弾くこと。ソルは教本に「1つの弦は右手で1回しか弾かない」と書いている。「ラララー」は3つの音が異なって聴こえるように演奏する。シャープの付いた和音は十分に響かせる。初めて6弦「レ」が登場する箇所は印象的に演奏する。拡張した左手のままで演奏するのが難しい場合は、(1)音を抜く、(2)ポジションを変える。フレーズをはっきりと終わらせてから次のフレーズを弾き始める。拡張トリルは止めた方がよい。左手を壊すことにつながるため。ソルが演奏した楽器「ラコート」は現存していないため、そのサイズなどもわからない。音符の上に点々が付いている(スラーと混在)場合は「スラーしない」という意味。同様の点々がスラーと混在しないで付いている場合は、「スタッカート」を意味する。
「F.ソル/練習曲Op.60-2」(Tku)(2015年度ソレイユ共通独奏曲)
ソ‐ミ(6度)、ソ‐ファ(7度)、ソ‐ソ(8度)と段々と階段を上って行くような構成になっている。2小節‐2小節‐4小節で1つのユニットを構成している。和音に含まれない音(4小節目のCの中のレ)を倚音と言う。3小節目の3拍目のレは、その直前の準備で「予備」と言う。ソルが多用する用法。バロック時代には必須であったが、ソルが活躍した古典派では古臭い手法であった。8小節目1拍目ド#は強く、2拍目レは弱く。後半は図形をひっくり返したような構造になっている。ソルの曲は読み込めば読み込むほど新しい気づきを与えてくれるような深みがある。
「F.ソル/練習曲Op.60-20」(iwaiwa)(2015年度ソレイユ共通独奏曲)
7小節目から8小節目のスラーをはっきり出すためには左手のナックルを前に出す。17小節目から強く(f)。21小節目:強く、22小節目:弱く。44小節目:強く。上行スラーは左指全体で叩くと指板を叩く音が出てしまうので、左指の頭で叩く。下降スラーは左指で弦を弾くイメージ。
練習終了後、「ガスト」でFuj先生に20周年記念コンサート選曲について最終確認。Fuj先生より、長すぎるとのご指摘あり、20周年記念コンサートで演奏するソレイユ合奏曲は以下8曲となりました。
・ラデツキー行進曲・コーヒー・ルンバ・コルドバ・プロムナード・古城・キエフの大門・ペルシャの市場にて・野に咲く花のように(アンコール)